熊野筆について調べる

Q.筆はどんな方法で作られているのですか?

熊野筆は、古くは熊野筆まつりの歌に歌われているように、73工程を経て作られると言われていますが、ここでは大きく12の工程に分けて説明していきます。

【1.毛組み】
筆の種類によって、必要となる毛の種類は様々です。数多くの毛の中から必要な毛のみを選び、量を決めて組み合わせていく作業です。
同じ動物の毛の中にも、筆に使える良質な毛と、そうでないものがあります。毛の質は、その動物の性別や、毛の採れた季節や、体の場所によっても大きく異なります。その中から長年の経験を頼りに、毛の良し悪しを選別していきます。
この作業が筆の出来具合を左右するといっても過言ではない、重要な工程です。

【2.火のし・毛もみ】
選毛された毛に籾殻(もみがら:米を包んでいるかたい外皮)の灰をまぶし、『火のし』と呼ばれるアイロンをあて、加えた熱の冷めないうちに鹿革に巻いてもみます。
毛をまっすぐに伸ばし、油分を抜き取るこの工程は、墨の含みを良くするために大切な作業です。

【3.毛そろえ】
もんだ毛に櫛をかけて、筆にならない綿毛を取り除いた後、毛の束から少しずつ指先で抜き取り、毛先を積み重ねてそろえます。

【4.さか毛・すれ毛取り】
毛そろえした毛のうち、一握りくらいの毛を取り、完全に毛先側にそろえた後、『ハンサシ』と呼ばれる小刀を使って、逆さになっている毛や、毛先がすれてなくなっている毛などを、指先の感覚を頼りに抜き取ります。
時間をかけて、筆にならない悪い毛のみを、徹底的に抜き取っていきます。

【5.寸切り】
毛を、それぞれの長さに切ります。
経済産業大臣指定伝統工芸品の場合、この工程に『寸木』と呼ばれる定規を使って長さを決め、はさみで毛を切ることとされています。

【6.練り混ぜ】
寸切りした毛を、薄くのばし、うすい糊を付けながら、何度も折り返してまんべんなく混ぜ合わせていきます。
さらに残っている逆毛やすれ毛も取り除きながら、均一になるまで混ぜ合わせる工程です。

【7.芯立て】
練り混ぜた毛を適量取り、『コマ』と呼ばれる筒状の型に入れて毛の量を規格の太さに合わせます。
この工程でも、不必要な毛をさらに抜き取って、コマから抜き取り、ここでようやく、毛が筆の穂先の形に近づいてきました。
これをを乾燥させて出来たものが、筆の穂先の芯の部分となります。

【8.衣毛(上毛)巻き】
衣(ころも)毛には、芯になる毛より上質の毛を用います。
衣毛は、芯の練り混ぜとほぼ同じ工程をたどって作ったものです。
薄く延ばして乾いた芯に巻きつけて、さらに乾燥させます。
この工程で芯に巻く衣毛には、穂先を美しく見せる以外にも、芯の短い毛を外に出さないようにするといった役目もあり、筆の書き味を良くするために一役買っています。

【9.糸締め】
乾燥させたら根元を麻糸で締めて、焼きごてをあてて少し焼いて、すばやく引き締めます。
焼きごてをあてられた毛は溶け、毛のたんぱく質同士がくっつきあって毛が固定されます。
この工程で、筆の穂首が完成します。

【10.くり込み】
一定の長さの軸を、回転させながら小刀で穂首をはめる部分の厚みを調整し、穂首を接着剤で軸に固定します。

【11.仕上げ】
糊を穂首に十分含ませてから櫛でといて毛を整えます。
それから、台に固定された糸を穂首に巻きつけ、まわしながら、不要な糊や毛などを取り除きます。
形を整え、乾燥させてからキャップをはめます。

【12.銘彫刻】
軸の部分に筆の名称などを彫刻する工程です。
彫刻の方法は、軸に三角刀をあて、軸のほうを動かして、運筆順の反対のコースをたどって彫っていくやり方です。
彫りあがった部分には、顔料を入れて彩色します。
こうして1本の筆が出来上がります。

Q.筆の選び方のコツはありますか?

まず、形が良いことが条件です。穂首の部分がでこぼことしている形の悪い筆は避けましょう。
試筆を置いている売り場もありますので、実際に触れてみたり、書き味を試したりしてみるのも良いでしょう。

【毛筆】
初めて書を学ぶ時におすすめなのは、短峰(穂先4~5cm程度、穂首の経1.2~1.3mm程度の、太さに対して長さが短めのもの)で、馬毛が多く入っている剛毫筆(弾力のあるもの)や兼毫筆が書きやすいでしょう。

【画筆】
画筆は、その用途に合わせて、かなり種類が豊富です。毛の種類によって書き味がかなり異なります。また、形状も様々です。描きたいものにあわせて上手に使い分けましょう。

【化粧筆】
化粧筆も画筆同様にたいへん多くの種類があります。
口紅用の筆はイタチ毛で作られた物の方が、コシが強く扱いやすいようです。
また、頬紅やアイシャドウなどの粉の化粧品をのせるための筆は、リスなどのやわらかい毛の筆の場合は、ゆっくりと発色していくので、ふんわりと色をのせたい場合におすすめです。一方、イタチや馬などの強めの毛で作られている物を使うと、色がしっかりと入ります。自分の化粧にあわせて素材をよく吟味しましょう。

●用途に合った筆を選ぼう ~『良い筆』の選び方のコツ~

『値段の高い筆が良い筆なのですか?』とお客様から聞かれることがあります。
確かに、高い技術に裏打ちされた品質を持つ商品に、ある程度の値段がつけられているのは一般的ですが、それ以外に、素材の違いによる値段の差があります。

例えば毛筆の場合、馬の毛で作った筆と、ヤギの毛で作った筆とでは、馬の毛のほうがヤギの毛より安価で手に入るため、馬毛の筆の方が安い傾向があります。
では、例外なく馬毛の筆よりヤギの毛の筆の方が良いのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。これから書を始めようとする人には、柔らかいヤギの毛では扱いづらいでしょうし、勢いのある渇筆(わざと、かすれを出す書き方)を活かした作品を書こうとするときには、柔軟なヤギの毛の筆よりは、むしろ力強い馬の毛の方が使いやすいかもしれません。
一方、柔らかな曲線を活かした、ぽってりとした字を書きたいときには、ヤギの毛の筆が、遺憾なくその持ち味を発揮することでしょう。
いくら値段が高い筆を選んでも、用途に合っていなければ、一概に『良い筆』とは言えないようです。

わたしたちと同じように、筆にもそれぞれ個性があります。自分の用途に対して使いやすい性質を持つ筆こそが、自分にとっての『良い筆』と言えるでしょう。

Q.筆を初めて使うときはどのようにしたら良いですか?

筆は、お店で買ったときには、ほとんどの物が毛先を糊固めされてキャップをかけられています。
使う前にはやさしく穂先をほぐし(力を入れすぎると、毛が折れたり切れたりする原因になります)、糊を取りましょう。

Q.筆の名前がわかれば製造業者がわかりますか?

筆お客様からのお問い合わせでたいへん有難いのが『昔に手に入れた筆が、すごく書きやすくて気に入って使っていたのだが、古くなったので同じものを買い求めたい』というものです。
その時、手がかりとして筆の名前のみをおっしゃることがあります。現在熊野町内にある筆関連業者は、大小あわせて70~80社あると言われています。
そして、業者ごとに作った商品に名前を付けていますので、偶然に他社で出来た商品なのに名前が同じになるということが、ままあります。
さらに、筆の生産地は、熊野町以外にも、経済産業大臣指定の産地だけ挙げても奈良、豊橋、川尻と、多くの産地があります。そして、それぞれの場所で、それぞれに名前を付けているわけです。
ですから、筆の名前だけで製造業者を特定することは、かなり困難なことと言えそうです。しかし、その他の情報がもう少し付け加わると、格段に探しやすくなります。
筆を探す機会がありましたら、参考にしてみてください。

●筆の軸に、名前以外のことが彫刻してありませんか?
筆の軸に筆の商品名以外に、製造業者の名前が彫刻してあることがあります。

●筆の軸にシールが貼ってありませんか?
筆の軸に、手がかりとなるシールが貼ってあることがあります。
・伝産シール:経済産業大臣指定の伝統的工芸品の統一マークです。これには産地組合の名前が書いてあるので、その商品の出来た産地がわかります。
・ブランドシール:各業者の名前が入ったシールが貼ってあることがあります。
・価格シール:基本的には価格が書いてあるのですが、まれにここに業者名が入っていることがあります。
・熊野筆ブランドシール:熊野筆ブランドシールには、すべてに異なる記号とシリアルナンバーが入っています。この記号と番号とシールの色が分かれば、商品を生産した業者が特定できます。

●筆はどんな形状ですか?
筆の大きさや、穂先・軸の色などが分かると、複数の同一名商品があっても、見分けやすくなります。

●購入時の価格がわかりますか?
大きいものから小さいものまでを同じ名前で揃えたシリーズになっている筆があります。価格がわかると、その中からも探しやすくなります。

●どこで手に入れたか、わかりますか?
購入したお店や、入手したルートがわかると、探しやすくなります。

Q.現在の熊野筆の販売量は?

平成18年度に実施した、産地概況調査の結果は以下のとおりです。

(販売量)    (販売額)
毛 筆  1,000万本   45億円
画 筆  1,200万本   25億円
化粧筆  2,800万本   40億円

Q.伝産法って何ですか?

『伝統的工芸品産業の振興に関する法律』(略称:伝産法)は、国の施策として伝統的工芸品産業の振興を図ることを目的としています。
全国に散在する伝統的工芸品のうち、国民生活に豊かさと潤いを与える生活用品として、一定の要件を満たす伝統的工芸品を指定し、その工芸品産地の振興を図るため、数々の振興対策を定めています。
昭和49年(1974年)に制定されましたが、時代の変化に対応するべく、平成4年(1992年)に改正されています。

Q.伝統工芸士について

伝統工芸士とは、伝産法を基に、伝統的工芸品の製造に欠かせない、高度な伝統的技術・技法を保持する方に対し認定される資格です。
伝統工芸士に認定されるためには、伝統工芸士試験に合格することが必要です。この試験は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の製造に現在も直接従事し、なおかつ12年以上の実務経験年数があること、産地内で製造しているという条件を満たしている人のみが受験できるものです。

Q.伝統的工芸品について

全国に数多く存在する工芸品のうち、伝産法に基づいて経済産業大臣が認定している工芸品を『伝統的工芸品』といいます。
経済産業大臣指定の『伝統的工芸品』は、次の要件をすべて満たしていることが必要です。

1.主として日常生活に用いられるものであること
2.製造過程の主要部分が手作業であること
3.伝統的な技術または技法によって製造されていること
4.伝統的に使用されてきた原材料が主な原材料として製造されていること
5.一定の産地を形成していること

さらに、指定要件に基づいて製造されたものだけが『伝統的工芸品』とされます。
※熊野筆の指定要件はこちら。

Q.筆の仕事に携わる人はどのくらいいますか

平成19年現在、約2,500人です。
※この数字には、直接筆を作る職人以外にも、筆の原料となる軸や金具を作る人や、筆を入れる特殊な袋を作る人、筆業者の事務職や営業職の人なども含まれています。

Q.筆の部分の名前

先から
穂首
ダルマ

コツ
掛け紐

【穂首】
先から
命毛
のど

Q.筆を初めて使うときはどのようにしたら良いですか

筆は、お店で買ったときには、ほとんどの物が毛先を糊固めされてキャップをかけられています。
使う前にはやさしく穂先をほぐし(力を入れすぎると、毛が折れたり切れたりする原因になります)、糊を取りましょう。

Q.熊野で筆が作られはじめたのはいつですか?

熊野で筆が作られはじめたのはいつですか?
熊野の筆作りは、江戸時代の末ごろからはじまったと言われています。当時の熊野の人々は、主に農業でくらしを立てていましたが、農地も少なく、それだけでは生活を支えきれず、農業の暇な時期には、出稼ぎに出ていました。出稼ぎの帰りには奈良や大阪、有馬(兵庫県)地方で筆や墨を仕入れて、売りながら熊野に帰っていました。これが熊野と筆との結びつきのきっかけとなります。
一方、同じくらいの時期に、井上治平(井上弥助)が、広島藩の筆作りの職人さんから、また佐々木為次や乙丸常太(音丸常太郎)は、有馬で筆作りを習って帰り、人々に筆作りを広めたと言われています。

Q.熊野筆に使ってある主な毛は何ですか?

馬、タヌキ、イタチ、鹿、ヤギなどです。

Q.材料は、どこから入りますか?

昔から熊野には、技術はありますが、毛や竹など筆に使う材料はありません。
毛の約90%は、中国から輸入しています。他に、ヨーロッパ産や北アメリカ産が少し入ります。馬やタヌキなどは日本産の毛が良いのですが、昔のようにたくさんの馬は、日本にはいませんし、タヌキも山にとりに行く人もいません。それで、日本産の毛は、ほとんど手に入りません。
また、軸の原料となる竹は、主に岡山県や兵庫県から買っていますが、中国や韓国、台湾などの外国からも輸入しています。竹以外では、木(主に桜の木、メイプル=けやき系)やプラスチックが使われます。

Q.作っている筆の種類は何ですか?

熊野では、毛筆、画筆、化粧筆を生産しています。
筆は、組み合わせる動物の毛の割合で、かたさ(強さ)や使い心地などが変化しますし、用途も様々ですので、何種類の筆があるのか答えは出ませんが、大きく分けると次のようになります。

【毛筆の種類】

特大筆、太筆、中筆、小筆、面相筆や、特殊な筆として、竹や木の筆、もち米の「わら」で作ったわら筆、たんぽぽの種子についている綿毛で作った筆、孔雀や白鳥などの鳥の羽で作った筆などがあります。
また、かたさ(強さ)によって分けると次のようになります。
● 羊毛筆(ヤギの毛で作ったやわらかい筆)
● 兼毫筆(中間のかたさの筆)
● 剛毫筆(かたい毛を使った腰の強い毛)

【画筆の種類】

洋画筆、水墨画用筆、日本画用筆、工芸筆などに分けられます。使い方に合わせて大きさや形は様々です。

【化粧筆の種類】

筆を使う顔の場所や、化粧の方法の違いに応じて、様々な大きさと種類に分かれています。

Q.1日に何本の筆を作りますか?また、1本作る時間はどれくらいですか?

特別な筆をのぞいて、1本、1本作るのではなく、100本、200本とまとめてそれぞれの工程を経て作りますし、値段により作る時間も違いますので、1日に何本という答えは出ませんが、たとえば、学童用の筆の場合、1ヶ月に1人の職人さんが1,200本の筆を作るとすると1日約50本の筆を作ることとなります。そして、1日8時間働いて50本作るとすると、1本が約10分となります。また、もし1本だけで作るとしても約20日くらいかかります。これは100本、200本で作る場合でも同じくらいの日数がかかります。

Q.工夫していること、苦労していることは何ですか?

材料が豊富にあり、賃金が安い中国で作られた筆が多く輸入されたり、日本の景気が悪く、買いひかえもあり、以前よりも生産本数が少なくなっています。また、筆を使う人の数が少なくなっているのも、生産本数が少なくなってきた理由のひとつです。
日本の筆を作る技術は、日本での使い方(漢字やひらがなの混ざった文字を書く)に合った筆になるように工夫されており、筆の使いやすさに関しては、日本の方がはるかにすぐれています。しかし、値段の競争では中国にかないません。そこで安い中国の筆に負けないために、今まで以上に技術の向上に努め、使う人の立場になって、良い筆を作ることができるよう努力しています。
筆作りの中で大切で苦労することは、筆の出来ぐあいを決める『毛組み』という工程です。注文された筆により毛を選び、その毛を組み合わせます。この工程により、書き味がずいぶんと違ってきます。
次に形の良い筆を作ることです。筆を買うときには、必ず形の良い筆を選んでください。穂首(毛の部分)がでこぼことしている形の悪い筆は、良い字が書けません。

Q.筆を作ってうれしいことは何ですか?

良い筆ができ、注文した人、使った人から良い筆と評価してもらったときです。

Q.筆はどこに売りますか?

北は北海道、南は沖縄まで日本全国各地へ販売しています。

Q.筆はどんな国に輸出していますか?

毛筆は、輸出していません。逆に中国から輸入されています。
画筆と化粧筆はアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各国にたくさん輸出されています。

Q.後継者(あとつぎ)の問題はありますか?

伝統工芸にかかわっている産地であれば、どこでも同じように後継者の問題を抱えていると思いますが、筆作りの場合、約3年弟子入りし、一人前の職人として認められるのには、10年以上かかるたいへん根気のいる仕事です。また、会社に勤めれば、その日から給料がもらえますが、一人前の筆が作れるようになるまでは、満足する収入は得られません。したがって、後継者は思うようには育ちません。
数年前までは、家事をしながら家で仕事ができるということで、自分の子供が小学校に入り、時間にゆとりがあるようになったら再度、筆の作り方を習う人もいましたが、これも減少し現在では、職人数は不足しています。そこで、初心者や今まで以上に良い筆を作りたい職人さん達のために、技術の向上をめざして、熊野筆会館で伝統工芸士の方々が、毎月1回筆作りを教えています。

Q.世界一の大筆について教えてください。

世界一の大筆は、熊野の『筆の里工房』に展示してあります。
● 全   長 3.7m
● 総 重 量 400Kg
● 毛 の 量 馬の尾 200頭分
● 穂首の長さ 1.1m
● 穂首の直径 60cm
● 軸の長さ  2.6m
● 軸の直径  70cm
『筆の里工房』では、世界一の大筆をはじめ、色々な筆、墨、硯、紙などの展示や、有名な書家、画家の先生方の作品の展示や、絵手紙展などの特別企画展もあります。他にも、熊野筆伝統工芸士による筆づくりの実演や、希望者には筆作り体験も行っています。
『筆の里工房』ホームページ http://www.fude.or.jp

Q.熊野筆伝統工芸士の人数を教えてください。

これまでに40名の認定者がいましたが、死亡や年齢の関係で仕事をやめる人もおられ、令和3年現在は、17名です。

Q.習字で使った後の筆の手入れ方法を教えてください。

筆の使用後には、毛についている墨を水で根元まで、きれいに洗い落としてください。きれいになったら、風通しの良い日かげで、なるべく穂首を下向きにして乾燥させてください。墨がついたまま長時間放置していると、毛が痛んだり、切れたりして使えなくなることがあります。また、しっかりと乾燥していない筆にキャップをすると、カビが発生しますので、必ず乾燥してからキャップをしてください。
根元までくずしていない小筆などの場合は、墨のついた部分に水をつけ、紙でふき取ってください。

Q.熊野筆が現在まで続いている理由を教えてください。

①筆作りが始まった頃から昭和20年代まで、周囲を山に囲まれた熊野町では、交通の便が悪く、ほかの町に働きに出ることが困難であり、また、他の産業が入らなかったため。
②自宅で仕事ができるので、子供を育てながらでもできる。
③子供の頃から筆作りを見ているので、仕事を早く覚える。
④最初から有馬(兵庫県)のすぐれた技術を取り入れた。(当時の有馬は、他の産地よりすぐれた技術を持っていた。)
⑤すぐれた技術者が町内にたくさんいるため、習いやすい。
⑥穂首作りは、すべて手作業のため、長い年月をかけて特別な技術を習う必要があり、筆の産地以外では、筆作りを教えてくれる人がいなく、習うことが困難であった。
⑦熊野町では、多くの人々が筆を作っているので、多品種、大量の注文に応じられる。
⑧他の筆製造産地が少なくなった。(昔の筆記用具は、毛筆だけだったため、全国各地で筆を製造していた。)
⑨毎月一回後継者育成のため、勉強会を開催している。
⑩熊野町の主な産業であり、町をあげて、筆づくりに熱心である。

Q.筆関係の仕事をしている人は何人くらいいますか?

約2,500人です。(平成19年現在)

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