筆は基本的には消耗品なのですが、手入れ次第でその寿命は大きく変わります。
正しく手入れをして、長く愛用していただければ幸いです。
※一般的な手入れ方法をご紹介しています。詳しくは、筆をお買い求めになった販売店等にお尋ね下さい。
【毛筆】
根元までほぐして使用した筆の場合は、毛についている墨を根元まできれいに洗い落としてください。きれいになったら、毛を整え(毛がゆがんだままで干すと、そのままの形で癖がついてしまいますので、必ずまっすぐに整えてから)、なるべく穂首を下向きにして(筆の後ろについている紐でつるすなど)風通しの良い日陰で乾燥させてください。
根元までほぐさずに使用した小筆などは、固まっているところをほぐさないで、水をしみこませた半紙で、墨が出なくなるまでぬぐってください。
キャップをかける場合は、必ずよく乾燥させてからにしてください。カビや切れ毛の原因になります。
【画筆】
毛筆同様、毛についている絵の具をしっかりと洗い、水気を切り、風通しの良い日陰で乾燥させてください。油彩などの水では落ちにくい画材を使用した後の場合は、固形石鹸(薬用は不可)を使って洗うのも良いでしょう。
【化粧筆】
用途によって多少の手入れの違いはあるのですが、基本は使用後すぐに筆に残っている粉や口紅を落とすことです。粉の場合は、タオルなどの凹凸のある布を用意しておき、筆でその布の表面を軽くなでるようにすると、粉が取れます。櫛をかけておくのも良いでしょう。
口紅の場合は、ティッシュでぬぐっておきます。
皮脂汚れがひどい場合は、洗っても差し支えありません。ぬるま湯にシャンプーを薄くといて洗い、よくすすぎをし、形を整えてから風通しの良い日陰で乾燥させます。